甲状腺機能亢進症 「診断」
甲状腺機能亢進症は病歴、診療、血液検査によって診断されます。診療中、指を広げた時に少しでも振戦がないか、過度の反射、目の動きや温かく湿った皮膚かどうか診ます。飲み込む時の甲状腺を診ることもあります。
血液検査によってチロキサンや甲状腺刺激ホルモンの値を測定し、診断は確定します。チロキサンが高かったり、低過ぎたり、甲状腺刺激ホルモンが全く分泌されない場合は、甲状腺の過活動の可能性が高いです。なぜなら、甲状腺にチロキサンを多量に分泌させるサインを出しているのが、甲状腺刺激ホルモンであるためです。これらの検査は、甲状腺機能亢進症の標準的な症状がない高齢者には、特に必要です。
血液検査が甲状腺機能亢進症を指し示すなら、医師は以下の検査を行い、なぜ甲状腺が過活動なのか調べます。
放射性ヨード取り込み試験
この試験では経口の放射性ヨード(放射性ヨウ素)を服用します。甲状腺がホルモンを作る時にヨードを使うため、時間が経つにつれてヨードが甲状腺に集まってきます。2時間後と6時間後、もしくは24時間後、甲状腺がどのくらいのヨード量を吸収したかチェックを受けます。(3時間おきにチェックする場合もあります)
放射性ヨードを沢山摂取している場合は、甲状腺がチロキサンを沢山作り過ぎていることを示しています。そのため、グレーブス病か甲状腺機能亢進症結節の可能性が高くなります。甲状腺機能亢進症であっても、放射性ヨードの取り込みが少ない場合は、甲状腺炎の可能性があります。
甲状腺機能亢進症の原因を突き止めることで、医師は適切な治療計画を立てることができます。放射性ヨードの取り込み試験はあまり気持ちの良いものではありませんが、放射線を浴びる量は少なく済みます。
甲状腺スキャン
甲状腺スキャンでは、放射性同位体(アイソトープ)を肘の中の静脈か手の静脈に注射します。その後、頭をまっすぐ伸ばして台座に横になると、特別なカメラがコンピューターの画面に甲状腺の画像を映し出します。
甲状腺に同位体(アイソトープ)が届くまでの時間によって検査時間は違います。この検査では首に違和感があるかもしれませんし、放射線を少し浴びることになります。
放射性ヨード取り込み試験の一部として、甲状腺スキャンを受けることがあるかもしれません。その場合、経口によって行われる放射性ヨードは甲状腺を映し出すために使われます。
境界性人格障害 「診断」
境界性人格障害は症状と心理学的評価に基づいて診断されます。境界性人格障害の診断は「精神疾患と診断の手引き(DSM)」の基準に沿ったものでなければなりません。この手引きは米国精神医学会により出版されており、精神疾患を診断するために精神健康に関する専門家に利用されます。
「精神疾患の診断と手引き」の基準によると、境界性人格障害の人は、不安定な人間関係、自己イメージ、感情、衝動的行動のパターンを持っています。成人初期に始まるのが一般的です。
境界性人格障害と診断されるには、以下の症状のうち、最低でも5つに当てはまります。
- 見捨てられることに関する過度の恐怖
- 不安定な人間関係
- 不安定な自己イメージ
- 衝動的な自己破壊行動
- 自殺企図や自傷行為
- 幅広い気分の波
- 空虚感の慢性的感情
- 不適当な怒り
- 妄想と現実の接点の喪失
通常、境界性人格障害は子どもや青年期ではなく大人になってから診断されます。境界性人格障害の症状は、年齢を経て成長するにつれて消失することもあるためです。
潰瘍性大腸炎 「診断」
医者は患者が訴える症状を聞いてクローン病、虚血性大腸炎、感染、過敏性腸症候群、憩室炎、大腸ガンなど他の病気の可能性を排除した後に、潰瘍性大腸炎と診断します。潰瘍性大腸炎の診断を確かめるために、以下の検査を受けるかもしれません。
血液検査
貧血か感染などのサインを確かめるために血液検査を行います。特定の抗体を調べる検査をすることで、炎症性大腸炎のどの種類を持っているか診断することができますが、潰瘍性大腸炎の全ての人がこれらの抗体を持っている訳ではありません。
大腸内視鏡検査
カメラが付いている細くて曲がる軽いチューブを使って大腸全体を調べる方法です。この手続きの間、医者は検査で分析するための組織の小さなサンプル(生検)をとることもあります。
組織のサンプルが診断を確定するのに役立ちます。肉芽種と呼ばれる炎症細胞の塊がある場合には、潰瘍性大腸炎と併発することはないのでクローン病の可能性があります。
この方法には、特に生検がなされた場合には、出血したり大腸の壁に穴が開いたりするリスクがあります。
軟性S状結腸鏡検査
この方法では、医者は細長い曲がりやすい軽い管を使って、S状結腸の終わりのほうの60センチ程度を検査します。検査はほんの数分しかかかりません。いくらか不快で大腸の壁に少し穴を開ける危険性もあります。軟性S状結腸鏡検査では、大腸の上部を調べることができません。
バリウム注腸
バリウム注腸はレントゲン検査によって大腸全体を診察することができます。造影剤のバリウムは浣腸剤という形で腸の中に入ります。時々、空気も入れられます。バリウムが大腸内部に満たされて、表面が覆われて直腸、大腸、小腸の一部の輪郭が浮き上がります。
バリウム注腸は大腸内視鏡検査ほど正確ではありません。医者は組織のサンプルを取ることもできませんし、病気が中程度や重度の人には合併症のリスクを考えて行われません。
小腸レントゲン検査
小腸レントゲン検査は、大腸内視鏡検査では見ることができない小腸の一部を検査するものです。シェイクのようなバリウムを飲んで放射線が小腸に当てられます。この検査によって潰瘍性大腸炎とクローン病の区別が付きます。
統合失調症 「診断」
統合失調症の診断をする前に、医者は現在の症状が、本当に統合失調症が原因であるかどうかを確かめます。他の精神疾患も統合失調症と同じような症状を示す可能性があります。
医者は家族のことや病歴について質問し、身体検査を行います。血液検査や尿検査を行い、症状の原因が投薬治療、薬物乱用や他の精神疾患によるか調べることもあります。
他の精神障害と統合失調症が共通しているのは、抑うつ、躁うつ病、他の精神障害、アルコールや他の薬物の乱用などです。
特定の感染、ガン、神経組織障害、甲状腺疾患や免疫組織の障害は、精神障害の症状を引き起こすかもしれません。また、精神障害は特定の投薬治療の副作用である可能性もあります。
根本にある原因が見つからない場合、医者は症状に基づいて統合失調症と診断します。
帯状疱疹 「診断」
帯状疱疹の診断は、痛みが体の片側のみの発疹や水疱に沿って生じているかどうかにも度づいてなされます。医者はさらに詳しく診察を行い、付随する症状に就いて問診することもあります。組織を少し削ったものや、水疱を培養した物を検査することもあります。
性器ヘルペス 「診断」
性器ヘルペスが疑われるならば診察を受けてください。医者は水膨れや早期潰瘍の組織を少し採取して培養したものを検査し、診断することが可能です。血液検査によってもヘルペスの感染を調べることはできます。
性器ヘルペスの人は、クラミジア・淋病やエイズなどの性交渉による他の病気も持っていることも多く、医者はクラミジア・淋病やエイズなどの病気も同じように検査します。ヘルペスを以前にも発症した疑いがある場合には血液検査によって過去の単純ヘルペスウィルスタイプ1と単純ヘルペスウィルスタイプ2に感染したかどうかを確認することができます。
アスペルガー症候群 「診断」
アスペルガー症候群の深刻さや症状にはかなり差があるため、診断を行うことは困難かもしれません。もし子どもがアスペルガー症候群の症状を示したら、専門家チームによる総合的な評価が必要と判断されるかもしれません。
子どもの観察に加え、親と子どもの発達について話し合うことも、この評価過程の一環となります。親は子どもの社会的な交流、コミュニケーションスキル、友人関係などを尋ねられるかもしれません。子どもはいくつかの検査を受け、知力や学習能力の判定を受けることもあります。また、会話、言語などを検査する場合もあります。検査によって、他の情緒的・行動的・心理学的問題が見つかる場合もあります。
アスペルガー症候群の子どもの中には、最初は注意欠陥過活動性障害などの他の障害に誤って診断されてしまう場合もあります。また、さらに悪い状況では、アスペルガー症候群と診断されなかった子どもが、悪意のあるトラブルメーカーのレッテルを貼られてしまうこともあります。ですので、もし子どもが学校で問題があるのでしたら、医師の診察を受けることが重要です。
心房細動 「診断」
心房細動の診断を行う際に、医師は以下のような検査をします。
心電図
電極を取り付けられたパッチを皮膚に取り付け、心臓から発せられる電気刺激を測定します。電気刺激はモニターに波形で表され、用紙にプリントされます。
ホルター心電計
ホルター心電計は心拍のすべてを記録する装置です。服の中にモニターを取り付けます。1—2日間、日常生活の中での心臓の電気的活動を記録します。もし症状を感じたらボタンを押します。そうすることで医師はその瞬間にどのような心拍が表れているかを特定することができます。
行動記録器
行動記録器はホルター心電計に似ていますが、心拍を測定ないところが異なります。2つのタイプがあり、1つは症状が表れている際に、電話を使って信号を記録器から転送するタイプです。もう1つは1ヶ月間、常に身につけているタイプです。症状が予期していないタイミングで起こる際に特に有用です。
心エコー図
心エコー図を用いた検査では、音波によって心臓の画像を作成します。トランスデューサと呼ばれるペン型の装置を胸にあて、音波を用いて心臓の情報をキャッチします。心臓の動きが画像として映し出されることで、隠されている構造的な心臓疾患を発見することができます。
血液検査
血液検査を行うことで、心房細動を引き起こす甲状腺の異常や血液の化学的異常を発見することができます。
緑内障 「診断」
緑内障が疑われるなら、一連の検査をして症状や損傷を調べます。その検査は以下の通りです。
圧力測定法
圧量測定法は内圧を図るための簡単で痛みもない方法です。これは緑内障の検査で最初に行われます。
よくある二つの検査は圧量測定法と圧平眼圧計です。圧量測定法は空気を利用して、角膜にどれくらいの圧力をかけたら凹凸がつくかを測定します。圧平眼圧計は最新の機械で、細隙灯が取り付けられています。細隙灯は強い光線を利用して角膜、虹彩、レンズや前房を照らすことで、眼の構造を診察することができます。
平行して、点眼薬で患者の眼を無感覚にしてから、先端が平らな円錐状の細隙灯の前に患者を座らせます。角膜の小さな部分を平らにするためにはどれくらいの力がかかるかを測定します。
平均的な眼圧は10~21、22mmHgですが、ほとんどの人は14~16mmHgです。22ミリメートル以上の人は緑内障を発症する恐れがあり、緑内障の初期症状がないか注意深い診察が必要です。
眼圧測定の解釈の仕方は、角膜の厚みや眼にレーザー手術を受けたことがあるかなど多くの要因によって異なります。そのため、標準の圧平の機械を改善するために最新技術が研究されていて、もっと正確に眼圧測定ができる方法が模索されています。
視神経損傷検査
視神経の繊維を検査するために、眼科医は検眼鏡や生物顕微鏡を利用して眼の裏側を直接観察することができます。また、レーザーやコンピューターを使って視神経の三次元画像を作り出します。この画像によって、ごく初期の緑内障の徴候も映し出すことができます。また、医師は視神経の詳細な絵を描き、視神経を撮影することによって、将来起こりうる小さな変化でも観察できるようにしています。
視野検査
緑内障によってどのように視野が障害を起こしているかを調べるために、視野検査を行います。視野検査の1つの方法として正接スクリーンと呼ばれる方法があります。中心部に映し出された目標を覗き込みます。眼科医か専門家がペン型スキャナーで、視野の様々な部分に小さな物体を映し出します。患者は物体が視野に入ると合図します。この過程を何度も繰り返すことで、視野がどの範囲であるのかが検査されます。
角膜の厚さ計測
超音波機器を利用してそれぞれの角膜の厚みを測定します。眼を無感覚にして行われます。角膜の厚みは正確な緑内障の診断に重要な要因となります。角膜が厚い場合は、緑内障を発症しなくても眼圧は高いことが多いためです。それとは対照的に、角膜が薄い人は、眼圧が低くても緑内障を発症します。
他の検査
開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障を見分けるために、医師は隅角鏡検査法と呼ばれる方法を用います。隅角鏡には角度を見る特別なレンズが付いていて、排出管の角度を検査します。トノグラフィーという別の検査では、小柱網を通った液体がどれくらいの速度で排出するかを測定することができます。
緑内障の正確な診断をするには、以下の要因を検査する必要があります。
- 眼圧の上昇
- 視野の欠け
- 視神経への損傷
緑内障では視神経円板の損傷の兆候があります。視神経円板は眼球後部で全ての神経線維が集まる場所です。緑内障によって影響を受けた視神経円板は、まるで神経を誰かが削ったかのようにギザギザして見えます。この状態は乳頭陥凹と呼ばれます。神経線維の喪失によって、視神経円板の輪郭や色彩が影響を受けることもあります。
疥癬(かいせん) 「診断」
疥癬を診断する時、医者は皮膚を診察して特徴的な穴など、ダニが原因かどうかを診察します。ダニによる穴を見つけた場合、その部分の組織を少し削って顕微鏡で検査します。顕微鏡はダニやその卵を見るときに役立ちます。


