1990年代に狂牛病が流行するまで、クロイツフェルト・ヤコブ病という病名を聞いた人は多くなかったでしょう。それは、致命的で退行性脳障害であるクロイツフェルト・ヤコブ病は、常に稀な病気であると考えられてきたからです。世界中を見ても、100万人に1人程の人がクロイツフェルト・ヤコブ病と診断されていて、その多くは高齢者です。
1990年代にイギリスでクロイツフェルト・ヤコブ病を発症する人が多くなりました。ほとんどの人が比較的若く、そしてすべての人が狂牛病にかかっていたことが疑われる牛肉を食べていました。狂牛病は牛海綿状脳症(BSE)とも言われることがあります。
科学者は、狂牛病にさらされた結果、クロイツフェルト・ヤコブ病の異型である、異型クロイツフェルト・ヤコブ病が形成されたと結論付けています。その後、異型クロイツフェルト・ヤコブ病の多くのケースで、イギリスやスペイン、ポルトガル、フランス、ドイツなどの国の感染した牛との関係性が指摘されてきました。
「昔の」クロイツフェルト・ヤコブ病と感染した牛との関連性はありませんが、異型クロイツフェルト・ヤコブ病とは多くの共通点があります。クロイツフェルト・ヤコブ病には治療法はなく、進行を遅くする手段も見つかっていません。