ハンタウイルス肺症候群は風邪に似た症状を呈する病気で、急速に深刻な状態まで進行し、命に関わる呼吸障害を起こす恐れがあります。
ハンタウイルス肺症候群が認知されたのは、1993年にアメリカの南西部で謎の病気が見つかってからです。何人かの成人が息切れを起こし、急速に呼吸器障害に進行し、その後まもなく死亡しました。調査の結果、原因はハンタウイルスの一種であることが特定されました。
ハンタウイルス肺症候群の原因となるハンタウイルスを媒介するのは、げっ歯類、特にシカシロアシマウスです。げっ歯類の排泄物から拡散したハンタウイルスが空気を伝って人体にたどり着きます。
ハンタウイルス肺症候群はアメリカの30州以上で確認されましたが、より多く見られるのはアメリカ西部の田舎で、春から夏にかけてさらに多く見られます。ハンタウイルス肺症候群は南アメリカ大陸やカナダでも確認されています。アジアでもハンタウイルスによる似た病気が確認されており、肺ではなく腎臓に影響を与えています。
治療法が限られているため、ハンタウイルス肺症候群にかからないためにも、げっ歯類を避けることが重要です。